【読書感想文や作文に役立つ】吉本興業岡本社長の会見に学ぶ「作文トレーニング」

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話題の会見から「論理的な説明を学ぼう」

吉本興業の岡本社長の会見が大きく取り上げられています。やれ「何が言いたいかわからない」「5時間半もやって意味がなかった」挙句には、年末の有名番組をネタに「社長アウト!」とか「社長として不適格だ」なんて言われてしまっています。どうしたら短時間で相手に伝わるような文が書けるか…というのは、夏を迎えて読書感想文で困っている人、または入試で作文を書かないといけない人にはいい題材になるのかな…と思い、社長悪いとか良いとかそういうこと抜きに題材にしてお話していきたいと思います(なお、私はお笑いが大好きです)

では、以下が記者から聞かれたことと、それに対する社長の回答です。

──会見で衝撃を受けたのは、亮さんが会見をしたいと言ったことについて「俺にはクビにする力がある」と言ったことは事実か?
 力があるということは、そういう言い方は言わない。ふだんの使いようも含めて、ないと思います。ただ、「クビにするぞ」と言った経緯としては、24日のところでミーティングの膠着というか、スタッフ4人と彼ら4人で話をしていたところに僕が入っていって、、10分ぐらい話をしていたんですけど。亮君は会見をしたいとか、金額を言いたいとか。あるいは宮迫君は、まあまあそれはちょっととか。それぞれが、それぞれのことをリリースの文章をこうしてほしいとか、ああしてほしいとかずっと話をしていて、本当に大事なことというか。反社会的勢力の方からお金を取られた被害者がおられるということが、そのやりとりを見てて、あまり僕自身が感じられなかったので。それで、1回4人は出てもらって。さきほどのちょっと僕のダメなところですけど和ませようと、「テープ録ってるんちゃうん」みたいなことから、「自分らいいかげんにしようと」と話をしていくなかで。もちろん、彼らの不安の気持ちもわかりながらも、被害者の方への思いが伝わってこなかったので、家族というか、身内というか、「ええかげんにせえ」と。そんなに個人バラバラで言うんやったら、勝手にせえと。それやったら、「会見するんやったら全員クビや」と言ったんですけど。僕としては身内の感覚と、相手の思いに伝わらなかったのは、僕が反省しなければならないということです。

2019年7月23日 吉本興業 岡本社長の会見より

大切なのは「結論」→「説明」→「結論」

一般的な文章の構造には「頭括型」「尾括型」「双括型」があります。その際に、2000字以内の短い文章の場合は「双括型」をつかうのが一般的です。双括型とは最初に結論を述べ、その後それに対する説明を行い、最後にまた結論を述べるという形式です。

まずは結論から

文章がわかりにくくなる一つの原因が「結論がわかりにくい」ことにあります。結論の部分は自分の考えや、聞かれたことに対する答えをずばり書くようにします。ここで重要なのはあれこれと書くのではなく、結論を1つに絞り込むことできるだけ手短に書くことです。そのうえで、それに対する理由を書きます。

(結論)→「なぜなら」(理由)という型を作るとわかりやすいでしょう。

説明は事実とそれに対する自分の感想だけを書く

次に説明部分は、結論を導くための「事実」と、必要に応じてそれに対する「自分の思い」だけを書くにとどめます。ここで自分の考えを書いてしまうと、せっかく書いた結論がどんどんぼやけてしまいます。あくまでも説明は自分が導いた結論が正しいと証明するためのものと割り切って、事実とそれに対する思いを書くことにとどめます。

最後の結論は「一歩先」将来のことについて書くと◎

最後の結論です。もちろん、最初に書いた結論をまた書いても構いませんが、文章では同じことを何度も書くというのはあまり良いこととされていません。そこで、私がお勧めするのは将来のことについて書くことです。

以上から「会見」を書きなおしてみましょう

【結論】
(結論)「俺にはクビにする力がある」と言ったことは事実ではありませんが、「クビにするぞ」と言ったことは事実です。(理由)なぜなら、彼らの意見が詐欺被害者を向いたものではなかったと感じ、怒りがわき上がってきたためです。

(説明)24日のミーティングでは、会見の際に金額を述べるか否か、またリリースに関する要望など、それぞれがそれぞれに述べるばかりで議論が膠着(こうちゃく)しておりました。私は途中からミーティングに参加しましたが、謝罪会見を行うために最も重要な「被害者の方々の気持ち」が全く念頭に置かれていないと感じ、ふつふつと怒りがわき上がりました。そこで私は、社員や弁護士を退出させ、タレントと私だけの環境をつくり、まず場を和ます冗談として「テープで録ってるんちゃうん」と切り出してから、そこから家族や身内に話す感覚で、ええかげんにせぇ、個人がバラバラに言うんやったら勝手にせぇという気持ちで「会見するんやったら全員クビ」と言いました。

(結論)しかし、私のそうした身内感覚や怒りが抑えきれなかったことが災いし、本来私の伝えたかったことが相手に伝わらなかったことは反省すべき点であり、(将来)今後は誰に対しても丁寧な説明を心がけたいと思っております。

説明の部分については青線は事実、そして赤線はそれに対する感想というように色分けを行いました。どうでしょうか?多少もともとの説明がなくて論理的につながらない部分や、あるいは私が補った部分(特に最後の結論で「今後はだれに対しても丁寧な説明をする」は勝手に書いてしまいました)はありますが、比較的わかりやすくなっていれば…と思います。

「型」を決めると記述や作文はぐっと楽になる

文章や記述問題を書く時のポイントは上のように「型」を決めてしまうことです。それに対して穴うめをしていく感覚で文章を書いていくと、書く時も楽ですし、読むほうも決まりに従っているので読みやすいということになります。

論理力をさらにきたえよう!

先ほど「論理的につながらない部分」があると述べました。この部分では「被害者のことを考えていなかったから」「身内(家族)感覚で」「怒りにまかせて」「あなたたちが会見するならば」「全員クビであると発言した」という部分が理由と結果になっていないから、また無理につなげようとすると別の意味にとらえられてしまうからです。

これだとわかりにくいので少し変えてみましょう。あなたが友達にケガをさせてしまい、「ケガした友達のことを考えていなかったから」「お父さんは」「とても怒って」「あなたが謝ろうとするならば」「家を出ていきなさいといった」となります。

さて、この文でどこが問題か…。そうです「あなたが謝ろうとするならば」がおかしい。「ケガをした友達のことを考えていないのに」「謝る」こと、また「謝る」のに「家を出ていきなさい」が論理的につながりません。ではどうすればつながるのか。

これは「謝ろうとする」を「謝る気がないなら(謝るフリをするならば)」と置きかえるしかありません。であるならば、相手に謝る気がなかったことを明確に証明することが必要となるわけです。

論理的な思考力は常にトレーニングを!

論理的なトレーニングは数を重ねるほかはありません。私も苦手で本を読み今でもトレーニングをしています。みなさんも論理的なトレーニングをしてはいかがでしょうか?

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