問題用紙が「真っ黒」の人ほど成績がいい~式を書くススメ~

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プロは「算数の問題用紙を見ればできる人かできない人かがわかる」

新しく入塾する、学習カウンセリングや指導開始の際に、私は必ず直近の試験を見せてもらいます。その際に「問題用紙も見せてください」とお願いします。もちろん、細かく分析をしてどのような間違い方をしているかを判別しているわけですが、算数・数学だけは問題用紙を見れば、モノの数秒で「この人は算数(数学)ができるか、できないか」(そして本音を言えば、全科目的にできるかできないか。さらにちょっと授業をしてみればその後「できるようになるか否か(あるいは成績アップに時間がかかるか否か)」)を見極められます

例えば、「三角形が回転するときの頂点Aが通る長さを答える」というよくある問題で見てみます。

×悪い例

答案用紙をこう書いてあるお子さんは少なくないと思います。これの何が問題ないのか、できる子の答案用紙を再現したのがこちらです。

良い例

一見してすぐわかると思うのですが、良い例のほうでは「図に点が通る線や角度を書き込んでいる」「式を書いている」ことがわかります。図に線や角度を書いたことで、ミスが減ります。また上では思いついたものをそのまま計算したことで3.14という間違いやすい計算を3回もしなければならない。しかし下は式を書いたことによって、たった1回で答えが出ています。

そもそも、中学以上になれば数学というのは「式を理想の形に作り替えていく」という作業の連続です。なので、式を作って整理することこそ中学受験でも高校受験でも必要なことです。2000人以上の生徒を指導してきて確信を持って言えますが、上位クラスの子は必ず問題用紙に書き込みを行っているのです。

放っておくと小学6年春期講習あたりから成績下降の足音が…

地域の学習塾に勤めていると、小学6年の春終わりくらいに塾に来て「うちの子、小学6年生になってから算数が下がってどうしようもなくなったんです。クラスも下がって落ち込んでしまっていて…」というご相談をよく受けます。いろいろな要因がありますが、一般的に「もともと成績がよい、頭の回転がそれなりにある子」が陥っている大半がこのケースです。

なぜなら小学5年生までは式が1~2つ程度かけば解ける、頭の回転が速い子ならば式なしでも十分解ける問題が中心です。しかし小学6年生になると一気に「式や図を書いて整理しなければ解けない問題」を出題してくるのです。

例えば四谷大塚で偏差値50くらいの高輪中の問題でこの長文です。

この問題は合格のためには必ず得点しなければなりませんが、長文であるがゆえに状況を整理する必要があります。変に頭の回転が良いお子さんはもしかしたらこれも理解して計算をスタートできるかもしれません。それこそが「わかっているけれど解けない」ことにつながります。

解けない原因=短期記憶の無駄づかい

ではなぜこのような現象が発生するか。私はよく短期記憶の無駄づかいと呼んでいます(Hunter×Hunter好きな方なら元ネタはわかるかもしれません(笑))。短期記憶というのはパソコンやスマートフォンに詳しい人なら知っていると思いますが「メモリ」によく似ています。一時的に記憶しておく部分が人間にもあります。例えば短期記憶の容量を水そうに、考えて覚えておくことを水に例えます。短期記憶を使って解く過程を(なんとなくでも)一度覚えておきます。そして計算をスタートさせるのですが計算の途中でもどんどんとこの短期記憶の容量を使っていくのです。そうすると解く過程を忘れてもう一度思い出したりするうちにすぐにこの短期記憶がいっぱいになっていつかはあふれだす。いわばフリーズという状態が起こります。結果答えがでないので「わかっているけど解けない」という現象が発生します。

でも「うちの子は面倒くさがってかかない」というご家庭へ

お父さん、お母さんが社会に出たころ(アルバイトでも)わかっていることでも必ずメモを取りなさいと習ったと思いますし、今も実践されていると思います。算数・数学を学ぶことがなんの役に立つのかというとまさにこういうところではないでしょうか。

私は自分のメモ帳を見せたり、メモを取らなかったことから生じた失敗談を語って大切さを説明するなどしています。お子さんは「それが自分にとって面倒くささを上回るほど大切なことだ」と痛感しないと行わないと思います。

もしこうしたことでお悩みでしたら、くろまる宛にぜひご一報ください!一緒に解決策を考えていきましょう。

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